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ピアノが一度嫌いになり、再び演奏する楽しさに気づくまで

私は3歳のころからピアノを習い始めました。幼稚園生の頃まではグループで弾いていて、楽しくて通うのが毎週楽しみでした。発表会のために練習することも苦ではなかったように感じます。

ピアノに対して嫌悪感

しかし小学生になると個人になり、レベルも急激に難しくなりました。今までは楽しんで失敗も気にせずに弾いていましたが、個人になると間違えてはいけない、親や先生が喜ぶような演奏をしなくてはならない。と考えるようになり、弾くことに対して抵抗がでるようになりました。むしろ楽しむということがなくなってきて、「弾いている」というより、「弾かされている」というような感覚になっていきました。
同い年の子や私より低い年齢の子が、自分よりレベルの高い曲を弾いているのを見ると、悔しくて仕方がありませんでした。それがさらにピアノに対して嫌悪感を抱かせました。

高校へあがると同時に、レッスンをやめることに

中学生に上がると、宿題や授業の予習復習に加えてピアノの練習をしなくてはならず、もはやピアノの練習が邪魔に感じるようになりました。音楽に力を入れている学校で、合唱を年に何度か歌う機会があったのですが、どうしてもピアノが弾けるという理由で、伴走者に回されてしまいます。歌う方が好きだということをどうしても言い出せず、さらにそれが負担になりました。
次第にピアノに触れる時間も少なくなり、最後の方では、練習せずにレッスンに行き毎度注意されるということが続きました。親には申し訳ないと思ったのですが、高校へあがると同時に、レッスンをやめました。

再び演奏するとあの頃の思い出が…

しばらくしてピアノに触れる機会もなくなり、部屋でほこりをかぶるようになっていました。
その電子グランドピアノは小学生のころに、祖父が買ってくれたものでした。祖父は私がピアノに触れなくなったことをひどく悲しんでいたようで、何度も「もうピアノは弾かないのか」と聞いていました。私はそれをウザったく思って、軽くあしらっていました。

ある日突然、その祖父が亡くなりふとピアノのことを思い出しました。棚の奥に会った楽譜を取り出して、ゆっくり弾いてみると小さいころに感じていたような、ワクワク感と楽しさを思い出しました。発表会やみんなの期待などの負担がなくなったこともあると思います。

自身の体験から思うこと

今では毎日ではありませんが定期的に触れるようになりました。映画やドラマなどで好きな曲があれば耳コピなどをして気軽に弾いています。

小さい頃から習っている人は、一度嫌になるのは誰でも通る道だと思います。その中でいかに演奏することに楽しさを見つけるかが重要になってくると思います。私は当時は見つけられず、やめてからずいぶん経ってやっと気づきました。
自分の子供には無理に弾かせず、嫌だと言えばやめさせるつもりです。他人と比べることはせず、目標を決めるのも良い手だと思っています。