小学生ながら独学でピアノが弾けるようになったけど・・・
小さい頃から音楽が大好きで、祖母の家にあったピアノを弾いていました。
最初は保育士の母が保育園で弾く曲を練習していたのをマネすることから始まったように思います。
小学校中学年になると、学校でリコーダーを習うようになり、音楽の授業で伴奏をする先生に憧れ、「私もあんなにピアノが弾けるようになりたいな」と思い始めました。また、ピアノを習っていて音楽会などで伴奏をしている子もいたので、「私も練習すれば弾けるようになるはず!」と子供ながらに感じていたように思います。
ピアノは習っていなかったので、学校が終わった後の時間に祖母の家で自力で少しずつ練習を始めました。当時まだ小学生でしたが、いわゆる「独学」です。
授業でもらったリコーダーや歌の楽譜に一緒にのっている伴奏の部分に音名を書いて、ゆっくりから練習しました。はじめは右手だけ。それができたら左手。それもできたら両手で。と、時間はかかったけれど、少しずつ弾けるようになっていくのが楽しくて楽しくて夢中になりました。
またペダルの踏み方も研究しました。自分で使っただけでは音が響くだけでうまくいかなかったので、音楽の時間に先生の足元を凝視して、どのタイミングでペダルを踏みなおしているか観察しました。そしてそれを実践していきました。最初は汚い和音が響いていただけだったのが、だんだんうまくできるようになると、嬉しくてたまりませんでした。
そうこうしていると、少しずつ弾ける曲が増えてきて、音楽の授業で先生から歌の伴奏を頼まれるようになりました。小学5年生の頃だったと思います。初めてみんなの前で伴奏をした時には、嬉しさと緊張でとても興奮して真っ赤になったのを覚えています。
それからも授業で習う曲を中心に、学校が終わると祖母の家でピアノを弾いていました。小学6年生の時に、母からせっかくピアノが好きで弾いているなら、自分だけでやっていてはもったいない、本格的にピアノを習ったらどうか、と言われ、近所のピアノ教室に通い始めました。
ところが、、、それが全然楽しくないのです!まず、ピアノ教室の先生と全くソリが合いません。私はどちらかというとおませでお喋りな女の子でしたが、その先生との二人きりのレッスンの時間では、なぜだかまったく喋る気になれず、必要最小限の会話しかしませんでした。いったい何がそうさせたのでしょう・・・自分でもよく分かりません。
習うのもすごく簡単な片手で弾けるものばかり。今考えると基礎からやり始めるのは当たり前なのですが、子供だったので生意気にも「もっと難しいの弾けるのに!!つまらなーい!」なんて思っていました。自分で自由に弾けるから、楽しかったのです。
小学6年生の冬には小学生リコーダーコンクールの伴奏を担当することになりましたが、レッスンの課題そっちのけでその楽譜を持って行っては「今日はこの曲を練習したいです。」と先生に頼んでやっていました。出されていた課題をやらずに勝手にレッスンの内容を変えたいと言い出すなんてピアノの先生は困っていたことでしょう。それでもその後のリコーダーコンクールの結果、私が伴奏を担当したものはすべてA評価で、中には「ピアノがよかったので1点おまけ」なんて書いてくれている審査員もいたので、6年生のくせにすっかり調子に乗っていたと思います。
その後中学生になると吹奏楽部に入り、苦痛だったピアノ教室もやめ、ピアノよりもフルートに熱中していきます。それでも校内の合唱コンクールでは「最優秀伴奏者賞」なんていうのをもらって、ピアノを習ってなくても練習さえすればこんな賞もらえるんだ、なんて思っていました。
高校生になると部活動一色。独学で弾きたいものだけ弾いて基礎のない私のピアノ。部活に励んで離れている間にすっかり弾けなくなってしまいました。
本当にピアノが上手で初見でスラスラと弾いてしまうのは、やっぱり小さい頃から教室でピアノを習っていた人たち。中学生、高校生となるにしたがってそれを自覚していった私でした。
大人になった今は保育士試験の実技試験にピアノがあります。
ピアノに触れるのは何年振りでしょう。こんな私だけど、また仲良くしてくれるかな。